廃棄物を扱う担当者が、それに関連する全てのことを管理することには限界があります。全社への浸透を図ることが、結果として一番のリスク管理であり、その為に経営者をトップとして管理体制を構築していく必要性があります。そして、それぞれに役割とルールを明確化することが廃棄物管理の体制構築には不可欠となります。
表1. 役割
担当 | 役割 |
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経営 | ・廃棄物管理体制の構築に向けた企業経営上の理念を定め、提示することと合わせて、適正な処理・リサイクルの確保に向けた人員と予算(処理コスト)を確保すること ・廃棄物管理体制の構築に向けた全社的な取組を指示すること ・廃棄物管理体制に関連した取組の状況について社外へ情報発信を行うこと |
廃棄物管理担当 | ・廃棄物管理体制を推進するための組織体制を構築すること ・廃棄物等の流れを把握・管理するための仕組みをつくること ・廃棄物等の処理・リサイクル業者の適切な選定・契約、委託に係る情報共有のための仕組みをつくること ・従業員の教育・啓発を行うこと ・実績把握のための体制を構築し、定期的に監査を行うこと ・廃棄物等の処理・リサイクルに係る危機管理体制を構築すること |
現場での廃棄物担当 | ・現場における廃棄物等の発生実態等に応じて分別管理を徹底すること ・処理・リサイクル業者を適切に選定し、継続的に管理を行うこと(廃棄物管理の実施ケースあり) ・産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付、照合・確認を徹底すること |