経営コラム
廃棄物処理業は、サーキュラーエコノミーの潮流に如何に取り組むか⑨
2025年のサーキュラーエコノミーの取り組み方についての第9弾となります。
前回に続いて、特定産業廃棄物業者についてとなります。方針として、第8条には「環境大臣は、資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化を促進するため、廃棄物処分業者の判断の基準となるべき事項を定めるものとする」と記されております。
では、その「判断基準」とは?となりますと、「国が資源循環産業のあるべき姿への道筋を示し、再資源化に消極的であった廃棄物処分業者も含めて、産業全体を底上げを図るものであることから、以下の項目を盛り込むこととする。」として、以下の考え方が示されました。
①供給先の需要や生産が可能な再生材の規格・量の把握
②可能な範囲で生産性を向上させる技術を有する設備の導入に努めること
③省エネ型の設備への改良や運転の効率化を図ること
④目標を定め、その達成に向けて計画的な取組を進めること
⑤人材育成を目的に、従業員の研修や労働環境の改善するための措置を講ずること
⑥自ら再資源化の実施状況の公表すること
考え方の為に抽象的な表現になっていますが、方向性として、廃棄物処理業の経営にも踏み込んだような内容にもなっております。
①の「需要に応じた再生材の規格・量の把握」については、取り組み例として「再生材の性状に関するJIS規格等の標準的な規格の参照」「自治体や各種団体が運営する情報プラットフォームからの再生材の需要及び供給先の情報収集」「自らの施設の処理能力から生産可能な再生材の量の把握」と記されました。再生材の規格について、参照としているものの、ハードルが高いとも感じております。再生利用の促進なので、勿論品質が重要となることは当然です。しかしバージン材とは違う為に、現在の排出状況からは該当するものが少なくなってしまいます。排出側が排出段階において、直接排出に関しては問題ありませんが、流通後の商品においても回収方法にコストを掛けていくようなことが無いと、目指すべくものにもなり難くなっていきます。
「情報プラットフォーム」について、記載されるということは、既に着々と準備は進んでいることは想像に難くありません。これまでの検討内容を見ていると、需要側と供給側のマッチングでもあるようですので、これは期待したい仕組みと感じております。取引の活性化としては良いのですが、課題は価格と品質の担保となっていくと思っております。購入側は良いものを安く購入したい要望を持ち、安くても低品質や高品質でも価格高では、ビジネス化し難くなっていきます。サンプルを貰って、初回は品質をパスしても、安定的な品質での供給となるとハードルも高くなっていくことでしょう。
「生産可能な再生材の量の把握」については、自己申告をさせることかと考えてしまいました。単なる破砕のみであった場合に、許可能力の最大値を出すことには、あまり意味の無いようなことにも感じます。現実は様々なものが入ってきた後で、選別によって再生可能なものが表面化していくものです。現段階では、未だ不明ながら、取り組みとして多くの再生化量を書くべきか、過小にすべきかは見えておりません。ただ、方向性として、再生利用率を高めたいことからも、努力する予知を明確にして目標設定からとも考えられます。再生化させることだけでなく、廃棄物処理業経営にも踏み込んでいっていると感じました。
②の「生産性を向上させる技術を有する設備の導入」については、「再資源化の生産性を向上させる技術動向の把握」「当該技術を有する設備の導入の検討」が取り組み例となっております。再資源化の課題のなかで、人が手掛けることでのコストアップがありました。人が手を掛けるよりも、埋立や焼却に持っていった方が安いとの考えのなかで、採算性を追求する姿は経営の視点では当然起こりうることでしょう。人が集まらない、また人件費もアップしていくなかで、また競合との戦いにおいては、最も採算の良い方法を選ぶ必要がある為です。しかし、今後も労働力不足と人件費高騰が続くことは明確であり、技術で解決させる必要性は目指したい方向性でもあります。AI型やセンサー技術も進んでおり、日進月歩で進化は続く筈です。まだまだ投資額が多くなるものは多いのですが、技術の進歩はコストを必ず改善していきます。そこに期待をしていきたいと思います。






























